IIJ GIOベストプラクティス - デザインパターン【ネットワーク】
マルチロードバランサ
ロードバランサをスケールアウトすることで、大量のトラフィックを効率的にWebサーバに振り分けるのが「マルチロードバランサ」です。急激なトラフィックの増加時にも迅速に安定的な処理を実行でき、一部のロードバランサの障害時には正常なロードバランサのみで振り分け処理を継続します。
解決できる課題
- トラフィック量に応じて、ロードバランサを適切に構成したい。
デザインパターンの概要
- IIJ DNSトラフィックマネージメントサービスを利用して、IIJ GIOインフラストラクチャーP2 パブリックリソースの複数のロードバランサを監視します。
- IIJ DNSトラフィックマネージメントサービスでは、正常なロードバランサのIPアドレスのみ応答することで、サイト閲覧者のアクセスを複数のロードバランサへ振り分けることが可能です。
- ロードバランサの台数を増減(スケールアウト/スケールイン)することで、トラフィック量に応じて最適な台数のロードバランサを利用可能です。
このデザインパターンのメリット
- 複数のロードバランサにアクセスを分散するため、ロードバランサ単体の性能を超える大量のトラフィック処理を実行できます。
- コントロールパネルまたはAPIを利用して、迅速にロードバランサを増減できます。
補足
- ロードバランサの増減を容易に実行するために、プロキシモード(source IPアドレス変換)でロードバランサを動作させることが必須です。
- IIJ DNSトラフィックマネージメントサービスは、セッションを識別する機能を持たないため、ロードバランサで保持するセッション情報により特定のWebサーバへアクセスを振り分けることができません。セッション維持機能を用いる場合は、サーバ側に実装する必要があります。